脳卒中の症状は、手足のしびれ・麻痺、頭痛、嘔吐、言語障害、急に倒れて昏睡状態になるなどがあります。
脳卒中の発症後に起きる障害の症状は、脳がダメージを受けた部位によって異なります。各部位と代表的な症状を以下に挙げてみます。脳卒中で右大脳にダメージを受けた場合、左半身の運動障害・左半身の感覚障害・左側の視野の障害などの症状が現れます。右大脳は見たり感じたことを直感的に記憶する、本能的能力から発達した脳です。脳卒中で左大脳がダメージを受けた場合、右半身の運動障害・右半身の感覚障害・右側の視野の障害・失語症などの症状が現れます。左大脳のはたらきは、言語と理論を用いて思考し、計算したり記憶したりします。小脳は、身体の動きのバランスをつかさどる部位ですので、脳卒中で小脳にダメージを受けた場合の症状は、身体の筋肉どうしが連携できなくなり、平衡感覚に障害が現れます。脳卒中が脳幹に発症した場合の症状は、四肢がマヒしたり、昏睡状態に陥ったり、呼吸困難になり、命を落とすなどの深刻な結果をもたらします。脳幹は、大脳や小脳からの神経線維がまとまって脊髄につながるところで、生命維持や反射、平衡感覚を担っている部位です。
脳卒中は、突然おそってくる病気です。脳卒中は、脳梗塞や脳出血で詰まったり破れた血管の先の細胞に栄養が届かなくなり、細胞が壊死してしまう病気です。脳卒中の主な症状は、うまく話せなくなる、体の麻痺が起きる、急に倒れて意識を失う、などです。脳卒中の発作が起きると、運よく死に至らなくても、脳にダメージを受けて、その後の社会生活が後遺症のために大きく制限されてしまう可能性があります。そのため、脳卒中の兆しを早めに見つけて対処することが、医療現場での急務となっています。脳卒中の前触れとして、一時的な半身のマヒや手足のしびれを感じたり、物が二重に見えたり、言葉がなかなか出てこなくなるなどの症状が現れることがあります。いずれも脳の血管が一時的に詰まることが原因で起きる症状ですが、このような前兆に気づいた時点で救急車を呼び、病院で検査することが理想とされています。そこで一連の兆候が、脳卒中につながる症状か否かをCT、MRI、MRAなどの検査で判別し、血栓溶解薬を投与するなどの処置を行うことができれば、脳卒中に高い治療効果が期待できます。脳卒中においては、より早い対処がその後の明暗を分けることになります。
くも膜下出血は、高齢者より壮年期の人に多いとされる脳卒中ですが、その原因の約7割は脳動脈瘤の破裂といわれます。脳動脈瘤は動脈の血管が膨れて薄くなった部分が破れ、くも膜と軟膜のあいだにあふれた血液が血腫となって脳を圧迫します。その他に、脳血管の奇形が原因となることがあります。若年性のくも膜下出血では最も多い原因とされ、脳動静脈奇形がある場合は、手術でこれを除去しなければなりません。くも膜下出血の症状は、出血と共に激しい頭痛がします。この頭痛は吐き気、嘔吐を伴うことが多いです。この脳卒中で一命を取りとめた人に話を聞くと、「かつて経験したことのないほどの激しい頭痛がした」と言います。出血しなかった場合も、てんかん症状を起こし、痙攣が半身の手、口から全身に達する発作を起こします。出血の範囲がくも膜下内でしたら、手足の麻痺は免れることもありますが、出血が脳の広範囲にわたり、脳に障害を与えた場合、脳卒中特有の後遺症である運動の麻痺、感覚障害といった神経症状が現れます。脳出血タイプの脳卒中のなかでも、くも膜下出血に起因する頭痛は時間が経過しても痛みは軽くなりません。突然激しい頭痛がしたり、普段は感じないような瞬間的な頭痛がしたり、物が二重に見えるなどの前兆が表れたら、すみやかに病院へ行って検査を受けることが、くも膜下出血の予防につながります。